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舞い降りるのは、その魂

毎日を楽しくつっこみどころ満載でお送りしてます~♪

プロフィール

煌龍 百智

Author:煌龍 百智
上から目線でいじめてたのに
あとから逆襲にあって泣きをみる
粗忽者の煌龍百智です(笑

ブロ友や相互さん随時募集中♪趣味が合ったり
「仕方ない。この私が貴様のリンクを作ってやろうじゃないか!」
「この私が友達になってやるんだ。ありがたく思え!」
という素敵な方々お待ちしてます←笑

どうぞどうぞ くつろぎながら
つっこみしていって下さいね♪←ぇ
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黒ねこ時計 くろック D04

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■■■【5】

 ここにいる間に新しく王位が継承されていたのかもしれないわね。人間が過ごす時間はめまぐるしく過ぎていくんだし…
 横に目をやれば気分を害したかのような顔でカイを睨みつける雷鳴。握りしめている右手は放電を始め、下手なまねをすればそのまま雷撃をたたきつけるという意思が十分に確認できた。
 カイといえば離れていても全身を襲う殺気をものともせず神々の返答を静かに待つ。腰にある細身の刀に軽く触れながら。

「…聞きたい事とは?人間。ただし、聞いたところで私たちが本当に真実を答えるとは限らないわ。国王ならその理由は…分かっているでしょう…?」
「やっとお応え頂けましたか、確実に答えが得られるとは思っていませんのでご安心を。では本題ですが…ここに、守られし姫君、がいますね?」
「…さぁ。何故そう思…」
「これ以上ふざけた事をほざくというのならばその身全て焼き尽くしてくれよう人間。俺は今とても機嫌が悪い…この森から立ち去れ」
「…雷鳴神…」

 シューの最後の言葉は雷鳴にしか届かない。瞳の下に描かれる雷鳴の文様が鈍い輝きを放ち灰白色の瞳は怒りに揺らめいていた。
 この人間をこれ以上立ち入らせる訳にはいかない。エリスに会わせる訳にはいかない。

「立ち去れ…」
「…人は人の理の中で生きるもの。人と交わり人に触れ、人として世を送るものです。それは貴方がたが一番理解されているのではないでしょうか。人の想いにより在り人の想いに生きる貴方がた神ならば」
「俺たちにもはや人間を守り慈しむ気持ちなど皆無だ。自らの欲望ばかりの人間など消え去ればいい」

 カイには二人の姿は見えていない。木霊する声と会話する。
 そろそろ本当に立ち去った方がいいでしょうね。神々のご機嫌を損なえば無事ではいられませんし、あの神の言葉通り最悪焼き尽くされる可能性も…体術以外の特殊な力を持たない私にとって相性が悪い。ですがここにいるという姫君にお目通りにかかりたい…神々に愛され強く守られる存在に…
 笑み仮面を崩すことはなく声に耳を傾け次の言葉を慎重に選んでいく。雷鳴の言葉にもう少し言い募ろうと口を開きかけた瞬間、背後の草木がかすかに揺れた。反射的に触れていた刀の柄を抜き背後を振り返る。
 瞳が対象を捕える刹那、

「何をするつもりだ!」

 カイに向けた怒号と共に鎌鼬のように鋭い神気が迸った。咄嗟の出来事に反応が遅れたカイはその神気をまともに浴び皮膚が血飛沫をあげ切り裂かれる。それでも薄く開けた目で金色の羽織を纏いざんばらな金髪をなびかせた長身の男が驚きの表情を浮かべ硬直している女を隠すように包みこんだのを見た。
 辺りが緊迫した空気に包まれ先程とは比べ物にならない殺気が襲いかかる。どんなに我慢しても身体は本能的に竦み動きを奪っていく。震える膝を無言で叱咤しながら相手の動きを窺い、構えた刀は降ろす事はない。

「ちっ…」

 エリスを羽織で包み込んだ雷鳴は小さく舌打ちをする。
 迂闊だった。まさかエリスがこの場に訪れるとは…いや、それを知らずともこの状況で他の気配に気づかないのは重大な失態だ。まだエリスがほかの人間に関わるのは早すぎる…
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テーマ:ファンタジー小説
ジャンル:小説・文学

■■■【4】

「どうして…人間が…」
「この森は王国のすぐそばに位置しているからな。人間が迷い込んだところで不思議ではないが」
「でも死の森って呼ばれてるんでしょう?だったら迷い込むも何も近寄らないんじゃない?まぁ、何も知らない旅人なら話は別だけどね」

 …まさか、王国騎士が来たのか?長き間この森にいる女という噂もトレジャーハンターの間では流れているみたいだが。しかし気配は一人。シューの言うように旅人か…?
 雷鳴は瞬時に思索を巡らせるが考えがまとまる事はない。静かに嘆息し、かすかだが怯えの色を漆黒の瞳に浮かべているエリスに目を向ける。

「仕方ない、俺とシューで様子を見てこよう。お前はウルカヌスと共にここにいるんだ。いいな?」
「…雷鳴が行くの?」
「すぐに戻るさ、行くぞシュー」
「はいはーい。エリスは来ちゃだめよ?じゃあウルカヌスあとよろしく―」

 その一言を最後に二人の姿は消え去る。立ち去ったのではなく小さな炎が風で消されるかのように消えいったのだ。先程まで二人がいた場所を不安げに見つめるエリスにウルカヌスは安心させるように頬を擦り寄せる。
 そのウルカヌスに小さく「大丈夫。」と声をかけその場に座り込んだ。


 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆


「で、雷鳴神…私たちが戦ってた時何を考えてたのよ?いつもに増して神妙な顔しちゃって」
「…気づいていたのか」
「当たり前でしょ。あの子は気づいてなかったみたいだったけどね。それで?何よ?」
「あぁ、戦いと夜、その時以外ではやっぱり性格が一変するのだなと。口調からして多少なりとも変わってるだろう」
「確かに…ね。戦い終わったら一気に幼くなった感じで、でもいいんじゃない?別にそれが害をなしてる訳じゃないんだし……いたわよ。人間」

 神足で気配のする方向へ駆け抜けていた二人の前に軽装で赤茶の馬にまたがった男が現れた。男に気付かれないよう強い神気を殺す。神である二人にとって気配をなくす事は造作もなく常人であれば全く分からないだろう、魔術師や法術師でさえ気づく事はない。完全に消せばエリスですら分からない。事実エリスが戦っている際、雷鳴は神気を消していたのだ。

「…強いわね、あの男」

 シューの小さな呟きを聞きとめ雷鳴は頷く。男は背中を向けており表情を窺う事は出来ないが纏う空気は数々の戦いを体験してきた者のそれである。
 さて、どうするか…?こういう人間は下手に接すれば何度もここに来る。かといって殺す訳にもいかないしな…たかが人間ごと気の血など受けるつもりもない…

「こちらを見ていないで話しかけられたらどうですか?」

 何…!?
 雷鳴とシューは瞠目する。突然発せられた言葉はこちらに気付くはずがない男からだったからだ。水のように澄み渡る声、漆黒の髪を持つ男。遠目からだがまだ若いと思われる。
 隠形していた俺たちに気付くだと…?

「こちらに住まう神々だとお見受けするが、少し聞きたい事がございます。姿を現しては頂けませんか?」
「…」

 沈黙を返す二人。否定でもなく肯定でもない、かすかな殺気だけを持つ沈黙。
 それを涼やかな表情で受け流しさらに言葉を紡ぐ。

「私の名は、カイ=コウディラクエイ=ロウ=ユーマ。コウディラクエイ王国の国王です」

 国王、そんな男が何故ここに…それよりも聞きたい事って、何…?だいたい国王ってこんなに若かったかしら。確か私が知ってる国王って老翁だったような…

テーマ:ファンタジー小説
ジャンル:小説・文学

■■■【3】

 シューの応える声に連なり風がエリスの身体を持ち上げる。虚空に浮くエリスは弧を描きながら魔物に接近し、刀がうなりをあげた。
 ――ギ、ギャアアアァァァァァ!
 自らに襲いかかる刃のうなりに絶叫の轟きが重なった。しかし紙一重の所でかわすとその勢いのままエリスに躍りかかり鋭利な爪を剥く。だが、半身にし後ろに下がるだけで避け、剣呑な瞳を向ける。

「エリス、翼のある魔物は早めに倒した方がいいわ。攻撃の機を待つのも戦法かもしれないけれど…こういう魔物は仲間を呼ぶ事もあるし」
「……呼んだところで構わない。でも、一気に決める」

 ――ギギギ、ギャアア…ア…
 断末魔さえ上げることなく絶命させる。雷鳴の灰白色の瞳が軽く肩で息をするエリスの背を遠くからそっと見つめ、自然の風に肩につくかつかないか程度のざんばらな金髪がもてあそばれる。神である彼はシューの風を借りることなく己の神力により宙に止まる事など造作もない。
 本来ならわざわざ他の神を呼ばずともエリスを飛ばせ、戦う事も可能。これぐらいの雑魚相手なら俺の力だけでもいい。だが…

「…雷鳴、終わったけれど」

 下方から声が響いた。思考を巡らせていた間にエリスとシューは地上に降りていたらしい。宙に浮く雷鳴にエリスの顔が怪訝な色を帯びている。
 淡い笑みをエリスに向け近寄る。その背後には呼吸音すら出す事ない魔物が無残にも散らばっていた。この森を住処としている彼らにとって死骸など目ざわり以外の何物でもなく、冷酷な視線が向けられる。放っておけば腐肉を餌とする獣や魔物が集まってきてしまうだろう。

「焔(ほむら)の精霊でも呼んで燃やさせれば?」
「そのほうが…いい、かな?」
「そうだな。俺に炎は使えないから」
「…やりようによっては使えるんじゃない、雷鳴神?雷は火花散らせるだろうし」

 確かに…とエリスの頷きが向けられる。それを見た雷鳴は二人に呆れ混じりの溜め息を返した。

「火花を散らし火を上げたところで死肉を燃やし尽くせるほどの火力がなければ意味がないだろう。それとも、枯れ葉でも集めてゆっくりと燃やすか?」
「あ…」
「じゃ、じゃあ!落雷でも落として一気に」
「当たる前に木に落ちる。高い方にいくのは常識だろうに…」

 それ以上の反対意見が言えなくなったのか、シューは苦虫を噛み潰したような顔になった。
 …シューが雷鳴に口で勝ったところなんて見たことないような…
 傍観役に回ったエリスはその二人のやり取りを見て埒もない事を考えていた。

「さて、エリス。誰でもいいから呼べ。そろそろ腐敗が始まる」
「じゃあ…ウルカヌス…?」

周りの空気が一瞬にして温度を上げる。虚空から褐色の肌を持ち背中に蝙蝠のような翼をもった存在が現れた。ただし、その背丈は五寸ほどだが…

「天下無敵、ウルカヌス様の登場さ!地獄の業火に焼かれちゃえー」

 途端に魔物が燃え尽き灰と化す。それを満足げに眺めるウルカヌスにエリスが声をかけようとする。その刹那、雷鳴、シュー、ウルカヌスが纏う雰囲気が一変した。その変化に気付いたエリスは疑問を抱いた瞳を向け無言で理由を問う。
 その答えは、

「この森に人間が入り込んだ」

 彼女が最も嫌う一言だった…

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■■■【2】

「…物思いにふけるのも構わないが、そろそろ眠れ。明日も刀を振るうつもりなのだろう?」
「えぇ、そうね」
「お前を寝不足なんかにしたら俺が他の奴らに小言を言われてしまう」

 思いがけない雷鳴の言葉に顔がほころんでしまう。私と契約した神々の中でさえ最強と謳われる雷鳴がそんな事を言うのだから。
 契約をするという事は、己以外の魂を受け入れるという事。一つの器に他の魂…身体はその異常さに拒絶反応を起こし朽ちていってしまう。だけれど私は数多の魂を受け入れても滅びる事も無く、逆にその力により老化もせず長命となった。ここに来た事を思い出すのも多少の時間を要するほど昔…
 それを不幸と思いはしない、むしろ好都合だと思う。死する事のない彼らと共にいられるのだから。
 思案のうちに深い眠りへと誘われた…


 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆


 ――ギギギギギ…
 耳障りな音が風に乗り耳に響く。頭は蛇、胴は鳥、尾は鼠、そんな姿をした魔物が空を旋回しながらエリスと雷鳴を見下ろす。まるで獲物を捕える機会を狙っている鷹のごとく。
 右手で黒の長剣を握りしめるエリスは不愉快極まりないといった態で睨む。その姿を後ろで見ていた雷鳴はそっと嘆息する。
 この調子で睨みあっていてもきりがない。全く、どのような魔物でさえも容易く退けるくせに飛べる相手を苦手とする。

「…空を飛ぶ魔物…!」
「今のお前にとっては軽い相手だろう。戦う為に力が必要ならば呼べばいい…喜んで顕現するぞ?」
「そうね…シュー、風を」

 雷鳴の言葉に小さく応じると名を呼ぶ。風を使役し契約を交わした神の名を…
 刹那、突風を伴う鎌鼬が魔物めがけて放たれる。それをやすやすとかわしさらに上空へ昇り、けたたましい声で咆哮する。
 エリスの隣に雷鳴よりも頭一つ分低く機動性を重視していると思われる紺藍の着物を纏った女が降り立ち、微笑を浮かべた。結い上げられた髪につけられた白の飾りが光りを反射し、彼女が生み出す風により木々がざわめき木の葉がはらはらと舞い落ちてゆく。

「まーったく、呼ぶのが遅いわよ。空中戦は私の領域だってのに…さぁ主、私に命令を」
「…奴を滅す。飛ばせ!」
「了解!」

テーマ:ファンタジー小説
ジャンル:小説・文学

■■■【1】

「もう、忘れたら?…失ったものは二度と還る事などないのだから」
「…忘れる事など出来るはずがない。あの時何故屠(ほふ)らなかったのかと…」

―――そう。あの時、躊躇わなければ何も失いはしなかったはずなのに…

夢現~神々の存在~ 


―…怖い怖い怖い…!暗闇が…怖い。誰か、助けて…!
『お前、人間か?』
―誰…?私に話しかけるのは…
『…心を閉ざしてるな。一人がそんなに怖いか?』
―怖い。一人が、孤独が…だけれど…人が怖い…
『……。名は何だ?』
―名前は与えてもらってない…
『では、今日からお前の名は……』

 …夢?それも、果てなき昔の夢…
 虫も鳴かず、草木さえ眠りにつく時。制止し続ける木々が月だけを切り取ったかのように空を覆い尽くしている。その中で、朱と黒が混ざりあった服に身を包んだ女、エリスは静かに瞼を上げた。月の光に反射する漆黒の瞳が虚空を彷徨い揺れる。膝を抱えるようにして宙を見つめるその姿はまるで迷子となりに途方に暮れる子供のようだった。

「どうした?眠れないのか?」
「そういうわけじゃないけれど…」

 人の気配がなかった森に突如として声が降り注いだ。低い男の声。しかし、その声には愛しさと優しさを含むような雰囲気があった。エリスはその声を待っていたかのように呼応すると、彼女の傍らに金髪に雲を思わせる瞳、淡い金色を基調とした羽織を纏う青年が一瞬にして顕現した。

「お前が眠らない時は大抵夢を見たとき、だろう?」
「…私が初めてここに来た時、雷鳴に出会った時の夢。あの時雷鳴が私を見つけてくれなければ魔物に襲われ死んでいたかもしれない」
「…かもな。魔物たちにとって子供はかっこうのエサであり玩具だ。…どちらにしろ、俺はお前に惹き付けられた…」

 あれが私にとっての『神々』との出逢い。それも、人を嫌う神々の…
 彼も人という存在を心から嫌っている。彼がどれ程の位を冠す神でどのようにして存在したなんて知らないし、知るつもりもない。それに人としての生き方がわからない私にとって神という存在がどういうものなのかさえ…
 彼―雷鳴神。雷を司り雷を自由に使役する闘神。;私が知っている事といえばそれだけで、でも、それだけ知っていれば構わない。私の近くにいて私を守ってくれるならそれでいいのだから…

テーマ:ファンタジー小説
ジャンル:小説・文学

 
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